1.特色ある取組の概要

昭和47 年に発生した集中豪雨により江の川は大洪水となり,川本町は再起不能と言われる程の水害を受けた。川本町全体が洪水により暗く沈んでいる中,町の若者が町民の元気を取り戻そうと話し合いをし,太鼓の勇敢な響きに川本町の復興を託して結成されたのが「江川太鼓」であり,川本町を代表する伝統芸能である。
そして,川本小学校では,クラブ活動の一環として江川太鼓に取り組んでいる。

2.各校のふるさと教育のねらいを達成するための授業(活動)のポイント(工夫)

クラブ活動は,年間で8回(10 単位時間)実施している。活動時間には,毎回「江川太鼓同好会」の方が来てくださり,子どもたちの指導をしていただいている。
1回目の授業では,江川太鼓ができたいきさつについて,資料(中学校の道徳の副読本に取り上げられた江川太鼓についての内容)をもとに話をしていただいた。
2回目~8回目は,実際に太鼓をたたく練習をし,クラブ発表会に向けて曲(わち太鼓)を完成させていった。
そして,昼休みに全校児童の前で発表をした。その際に,「江川太鼓同好会」の方が2名いっしょに太鼓をたたいてくださり,他のメンバーの方も応援に駆けつけてくださった。

3 児童・生徒に見られた変容(どのような力が身についたか等)

【児童のお礼の手紙より】(一部抜粋)
・ぼくは,始めたころは,リズムやたたくタイミングなどで頭がいっぱいでした。でも,回数を重ねるごとに少しずつではあるけど,だんだん覚えてきたし,楽しくなりました。だんだん太鼓をたたくのになれてきたら,二人でたたいたりしてどんどんむずかしくなっていったので,おもしろかったです。ぼくは,3年間太鼓をして太鼓の楽しさや伝統の大切さなどが分かったのでよかったです。
・最初に江川太鼓のこと,次に太鼓のたたき方のこと,その次にたたくリズムのこと,最後にかっこよくするところなどを教えてもらいました。たたくのはつかれるけど楽しかったです。
クラブ発表会では,ぼくの全力の力で,みんなと協力して太鼓をたたきたいです。
・私は,伝統芸能クラブで太鼓をやって,太鼓の楽しさやおもしろさが分かりました。
このような手紙の内容から,子どもたちは,体験を通して太鼓の楽しさを知り,伝統の大切さにも気づいていった。学校のクラブだけでなく,地域で太鼓同好会の方といっしょに活動している児童もおり,川本町の伝統芸能を愛好する姿も見られる。

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テーマ
ふるさと教育
学校区分
小学校
教科
特別活動
関連する教科
 
学年
小学6年
関連する学年
 
学校名
川本町立川本小学校
所管部門
浜田教育事務所