国府はだれにとってもくらしやすいか
〔活用した教育資源〕国府 まち づくりセンター、浜田市防災安全課(避難所体験)、地域の防災士、高齢者サークル
ねらい
探究的な学習における問題解決的な活動を繰り返すことで,国府のまちについて知り,自分にできることを発信するための技能を身に付ける。
探究的な学習の学び方の素地を養う
1 取組の概要
(1) 「国府は誰にとってもくらしやすいか」を学年共通のテーマとし、 『 誰にとって』『住みやすいとは』の部分を子どもに投げかけ、思考ツール等を使いながら一人一人が課題を設定する。
(2)地域の方へ手紙を書いたりオンラインでインタビューをさせてもらったりしながら 情報を蓄積していく。
(3) 情報カードをナンバリングし、課題解決のために必要な情報を取捨選択したり、新たな課題を設定したりする。
(4)まちづくりセンターの方を招待して テーマについてのシンポジウムを行う 。
(5) 学年共通のテーマに「災害時には…」という視点を加え、上記(1)~(3)の過程を繰り返す。
(6) 保護者を招待して学習成果発表会 を 行う 。
(7) これまでの学習をふり返って、「自分にできること」を考える。
(8) (7)で考えたことをお世話になった地域の方を 招待して発表する。
2 ふるさとの「ひと・もの・こと」をどのような力を付けるために、どのような意図をもって活用したか。(ふるさとへの愛着や誇り、貢献意欲の視点から)
〇手紙、オンラインインタビュー、避難所体験等、多様な学習活動を組み合わせることで、自分たちのまちに住む人、支える人がいることを知る。
〇発表会を見てもらう相手として、上級生、保護者、地域の方をタイミングと目的に合わせて設定する。3学期には、現実的なアドバイスをもらうことで、 学習の質を高めるために 地域の方を選ぶ。
(学力育成の視点から
〇課題設定の場面では、リアルな体験活動(避難所体験等)を経験することで 、一人一人が自分の問題をつくることができた 。
〇 消防署見学社会科やアンケート集計(算数科 、招待状の作成 国語科)などの学習を通して 、総合の学習の広がりや深まりだけでなく 、各教科の有用性を感じることができた。
3 児童・生徒に見ら れた変容(どのような力が身に付いたか等)
(ふるさとへの愛着や誇り、貢献意欲の視点から
〇地域の方と繰り返し関わる中で、相手の名前を覚えたり 、手紙を書いたりする活動を通じてたくさんの方に自分のくらしを支えてもらっていることに気付くことができた。
(学力育成の視点から)
〇たくさんの地域の方に協力してもらいながら、直接的・間接的に学習を進めたことで、情報を集める力の伸びを感じている子どもが多かった。
〇「自分の考えをまとめる力」を高めたいと考える子どもが多かったことから、学習の成果を発表する相手を段階的に変える(地域の方→上級生→保護者→地域の方)ことで、「もっと伝えたい」「もらったアドバイスを生かしてもっと良い学習にしたい」という思いの高まりを感じた。
4 課題や今後の展望
〇3年生という発達段階では、地域の方の思いを推し量ることは難しく、学習に協力してくださった方のお考えや思いにまで触れることができなかった。
〇地域の方からは、「1年間を通して、課題について、子どもと一緒に考えることができた」と感想をいただいた。地域の方に学習に関わっていただく際に、一方的に協力していただくのではなく、地域の方にとっても利点のある学習活動を計画することで、win-win の関係でありたいと考えている。
- テーマ
- ふるさと教育
- 学校区分
- 小学校
- 教科
- 総合的な学習の時間
- 関連する教科
- 関連する学年
- 学校名
- 浜田市立国府小学校
- 所管部門
- 浜田教育事務所