1 「子どもの声でつくる算数授業」とは

◆子どもが「算数の勉強は好きだ」「問題を解いてみたい」と思う授業(内面の言葉)

◆お互いの考えを伝え合ったりして、それぞれの考えが深まっていく全員参加の授業(表現しあう言葉)

◆子どもが考えること、やりきることを楽しむ授業

2 授業づくりのポイント(子どもの活動を中心に考える)

ポイント1 考えること、やりきることを楽しむことができるようにする

◆一人で考え、考えたことを表現する活動

(例)「これまで勉強したことが使えないかな。」「なかなか難しそうだけど、やってみたいな。」

「○○までできたけど…、みんなはどう考えたかな。」

◆それぞれの考えを図や式、表や言葉などを使って伝え合い、多様な見方や考え方を共有し、算数のよさに気付く活動

(例)「私の考えを分かってもらって良かった。」「そういう考え方があるのか。」

「この式にはそういう意味があるんだ。」「図や表を使うと分かりやすいね。」

◆自分(たち)の学習をふり返り、学んだことやできるようになったことに気付く活動

(例)「今度は○○を使って解くことができそうだ」「考えがたくさん出て楽しかった」

「○○さんの考えに驚いた」

ポイント2 子どもの活動に対して、適切なフィードバックを行う

◆考え表現したことを肯定的に評価し子どもに返す。

(例)「なるほど。みんなはどう思う。」「いいね。おもしろい考えだね。」

◆やりきるよう努力した過程を肯定的に認め、一言添えて子どもに返す。

(例)「○○までよくがんばったね。」「○○についても同じようにできないかな。」

3 指導上の留意点

(1)重点を明確にした指導計画にする

◆小学校で育てたい資質・能力や算数科の目標に基づき、指導内容を体系的に捉え、単元や内容のどこを重点として考える活動を位置づけるかを明確にした指導計画にする。

◆重点となる単元や内容については授業研究などで実践し、組織的な指導改善を図る。

(2)子どもの実態に応じた学習活動を展開する

◆学習課題や問題の内容及び提示の仕方を工夫して、子どもの「やってみよう」という心に火を付ける。

(例)いろいろな答えや解き方がある問題、条件を選択したり、条件を補ったりする問題、発展性のある問題など

◆学習のめあてに基づき、学習への期待感を高める。子どもが自分の考えを伝えたくなり、友達の考えを聴きたくなるような発問やフィードバックを行う。

◆子どもがより主体的に活動することができるように、活動の時間なども柔軟に設定する。

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子どもの声でつくる算数授業
教科
算数